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猫と相撲と文房具(ときどき野球)。猫町フミヲの妄想の日々。


by nekomachi_fumiwo
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しびれる言葉と連載小説。

今日から朝日新聞の朝刊で島田雅彦の小説の連載が始まった。
これに先駆けて新聞に載った島田雅彦の言葉がかっこよかったので以下に転記。

「(前略)私はまだ恐ろしいものや美しいものをたくさん隠しています。面白いだけでは物足りないクールな読者のために、それらをすべてさらけ出します。毎日、最低二つは笑える教訓と決めゼリフを盛り込みます。プロを甘く見てはいけません。(後略)」

しびれるなあ。
思わず普段はまず読まない小説欄を読んでしまったではないか。

ちなみにこれまでに私が読んできた連載小説はたった二つしかない。
1997年に読売新聞の夕刊で連載していた久世光彦の『卑弥呼』と、笹沢左保の『危険な隣人』(こっちは何新聞か忘れた)。
前者は連載終了後すぐに単行本を買って熟読した。
ものすごく素敵な話だった。
あの話を知らずにいる人は本当に損してるよなーというような、でも私は知っててよかったーとしみじみ思うような素敵な話なのだ。
大筋は忘れてしまったが細部は覚えていて、ふとした時に鮮明に思い出す。
そしてうれしくなる。

それなのにどこを探しても単行本がない。
血迷って売り飛ばしたのか。
装丁も素敵だったのに。
いつのまにか新潮文庫に入っているようなので、また再読したい。
タイトルから邪馬台国の歴史を書いた大河小説と思うなかれ。
きらきらした教養に満ちた実にチャーミングな小説である(はずである)。
猫好きの人は特に必読。

と、ここまで書いて軽い気持ちで検索してショック。
版切・重版未定やあ・・・
アホか。
あんな名作を。
なんで@原みたいな人のスピリチュアルなんたらみたいな新潮文庫が生きてて、こんな名作が消えていくかな。

なんとしても入手しなければ。
by nekomachi_fumiwo | 2008-01-20 17:34 | 日記