猫と相撲と文房具(ときどき野球)。猫町フミヲの妄想の日々。


by nekomachi_fumiwo
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そこに替芯がある限り。

替芯に一番詳しい人はいますか、とたずねて来られたら即座にI先輩を呼ぶが、替芯を一番好きな人はいますか、と来られたら不肖猫町が接客させていただきます(もちろんI先輩も替芯を愛しておられます)。

今日は替芯マニア冥利につきる接客があって、心満たされた。
替芯マニアの実力が最も試される、いわゆるノベルティ等のボールペンの中に入った、メーカーの書かれていない(そしてなぜか少し曲がった)芯の替芯を探しているお客様の接客。
ノベルティもの、あるいはキャラクターもののボールペンの替芯をお求めのお客様は多い。
どこかでもらったペンであっても思い出があったり、キャラクターもののペンなどは高かったりもするからますます芯を替えて長く使いたい。

これらの芯の中にはどこかのメーカーの芯と互換性があるものもあるが、テッテ的に何とも合わないものもある。
バネが引っかかる突起の位置を合わそうとすると長さが全然足りなかったり、切って使えるかと思いきや切りたい箇所にまでインクがつまっていたり、金属でできている芯だったり。

今日のお客様の芯は、切ってなんとか対応できる系の芯だった。
さくさくと接客は進んだ。
たくさんのボールペンをお持ちだったが芯の形は同じで、長さを切りさえすれば同じ種類の芯でいけた。
1本見本で切ってみせて、入れてみてノックして試し書きして、こんな感じでどうぞ、とお会計をして終了のはずが、ここからが長かった。

「カッター持ってないし…やってくれへんやろか」
「…い、いちばん安いカッター探しますよ」
「いやーやってもらえへんやろか」

やりました。
こりこりこりこり芯を切りまくり、入れ替えまくること計10本。

が、やっている途中でバネと芯の相性がいまいちであることに気づく。
もとから入っていた芯の突起に比べると新しく切って入れた芯の突起はひかえめな大きさ…
突起の位置は同じでもこのままだとノックを繰り返すうちに馬鹿になるかも…

そこで新しく切って入れた芯の本体であるボールペンを購入していただき、中のバネごと入れ替えると完璧なノックが保証されることを説明。

「たいしたお金じゃないし、それでやってみてもらえへんやろか」

やりました。
新しいボールペンを分解。
バネを取り出す。
さっき切った芯は今度は少し長さが合わなくなっていたので、もう一度こりこりこりこり切るところから。
10本分これを繰り返す。

その間お客様は、申し訳ながったり、おもしろがったり。
お客様が目に入らないくらい私も相当ハアハア楽しむ。
実演販売というか…なんか文化祭みたいなノリ。
あー高校時代に文房具同好会みたいなクラブを立ち上げておけばよかった。
文化祭ではもちろんこういう実演あり、文房具について研究した成果の発表ありの盛りだくさん。
あーもう私のバカバカ…

結局半時間以上そのノベルティボールペンに振り回され、でも最後は猫町のいる曜日や時間を聞いて去って行った。
笑顔だったからよかったよかった。

…よかった、じゃない。
こういうところが良くないんだろうなあと頭では思う。
分かっている。
私は目の前のものだけしか見られない。
物事を俯瞰できない。
偏った接客しかできない。
それでもハアハアは止められない。

なぜならそこに替芯があるからだ。
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by nekomachi_fumiwo | 2009-10-23 22:45 | 文房具ぶんぶん倶楽部