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猫と相撲と文房具(ときどき野球)。猫町フミヲの妄想の日々。


by nekomachi_fumiwo
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幽霊列車、走る。

過去のもの、朽ち果てたものだけを乗せて走る幻の列車があるという。
巷では「幽霊列車」と呼ばれているらしい。

それについて考えながら歩いていると、線路のない細い道の向こうから列車がやってくる。
道の脇に身体をそらしながら通過する列車を見ると、列車は一両だけだが車体が長く、車内には骨董屋の店先に並んでいるような薄汚れた瀬戸物やお面などがいくつか見える。
それを見た瞬間、私はとてもそれらが欲しくなる。

走り去る列車を見ながら、私は後悔する。
私はあれを手に入れるべきだった。

私は道ばたで遊んでいる女の子に、せっかく幽霊列車を見たのに残念だったと話す。
すると女の子は無言で家に駆けていき、どうやら家の中で私が言ったことを家族に伝えたようだ。
その家から人が飛び出してくる。
「幽霊列車が来た」「幽霊列車はどこだ」などとわめきながらそこらじゅうを走り回る。

私は幽霊列車はもう行ってしまったことを話すが、その人の興奮はおさまらない。
「幽霊列車!幽霊列車!」と叫びながら走り回るのをやめない。
私は最初、その人は幽霊列車が来たのに何もできずに見送ってしまった私のことを一緒になって悔しがってくれているのだと思っていたが、どうも様子がおかしい。
幽霊列車が何か不吉の前兆であるかのようなニュアンスがそこにはあった。
まるで祟りを恐れるかのような取り乱し方なのであった。

大変なことになってきた、と思う。
by nekomachi_fumiwo | 2007-04-29 01:11 | 夢日記