人気ブログランキング | 話題のタグを見る

猫と相撲と文房具(ときどき野球)。猫町フミヲの妄想の日々。


by nekomachi_fumiwo
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

シニア休み千秋楽:筆記具勉強会。

今日は朝から夕方まで一日中筆記具の勉強会。
休みだけど貴重な機会なので頑張って出かける。

某メーカーの人が万年筆の構造を丁寧に解説してくれた。
今まで接客の中でやっていたことの中にいくつか間違いがあることが分かり、大いに勉強になる。
が、話を聞いていると疑問がわらわらとわいてきてしまい、それを我慢できずについつい質問してしまうのは私の悪い癖(猫町右京)。
そしてその結果、まあ平たく言うとダメ出しだ。

私の万年筆の持ち方は良くない。
自分でも分かっている。
ペン先を真っすぐ左に向けて、横から書くみたいにしてしまう。
そうでなければいつもの字が書けないからである。
この「いつもの字」というこだわりがくせものだった。

思い切りひねりや筆圧をかけられるゲルや油性ボールペンと万年筆は違う。
でも使ってみたいという気持ちはあってもよくて、万年筆の特性と折り合いをつけながらゲルユーザーも油性ボールペンユーザーも万年筆を使ってみたらいいのではないかと私は考えているのだが、万年筆をゲルや油性ボールペンの延長としてとらえること自体間違っていることのように言われてしまう。

「万年筆は自分の力で成長させていくもの」
確かにそうだと思う。
万年筆は自分の書き癖をつけていくものだし、人に貸すなとまで言われるくらいである。
でも初めて万年筆を使おうとするときは、やっぱりゲルで書いていたみたいに書けるかな、と思ってしまうものだと思う。
筆圧をかけたらどんどんペン先は太くなっていくのだろうか。
もしどんどん太くなっていくのだったらあらかじめ細めのを買った方がいいのだろうか。
そういう素人の不安は当然あると思うし、少なくとも同じことを思ってきた私にはその気持ちが分かる。

「成長させる楽しみ」をいきなり持ち出してしまうと、そういう醍醐味を理解できないと万年筆を使う資格がないような敷居の高さを感じさせてしまう気がするがどうだろう。
ゲルと同じような感じで使ってみて、自分が使っていく中で、(あー確かにちょっと買ったときより太なった?でもこんなもんなんかな?)くらいでいいのではないだろうか。
だから、万年筆のことがよく分かってない人をだますでもなく、遠ざけるでもない、なんかうまい方法みたいなものを私は知りたかったのだが。

万年筆を買う人や目的は千差万別である。
達筆な人もいれば、私みたいにマンガみたいな字しか書けない人もいる。
万年筆で手紙を書くといっても、万年筆用の紙にぶっとい罫線が引かれた便箋を使う人もいれば、私やうさむしみたいに普通の便箋にちまちまとした文字を綴るのが好きな人もいる。
どちらも万年筆ユーザーだし、前者が本気で後者がふざけているのでもなんでもない。
われわれだって本気のユーザーだ。
手紙の数ならもしかしたらわれわれのほうが上だ。

前に他社の説明会に行ったとき、講師の人は「万年筆を買う人の目的は一つ。きれいな字を書きたいからです」と言っていて、その人の話はとてもよかったけれど、そこだけは鼻白む思いがしたものである。
きれいな字とかじゃない。
楽しそうとか、なんかそういう子どもみたいな理由でもいいし、これならすんごい言葉が降りて来るんじゃないかみたいなわくわくするような思い込みでもいい。
なんか一面的でさみしかった。
大きい会社なんやから、どーんとかまえたらええんや。
金持ちだけ相手の万年筆ちゃうねん。

まあこの話にはさらに続きがあって、そもそもペンの持ち方が変な人はお箸を持つのもへたくそだという話になった。
「まだお嫁に行ってない人は相手のご両親の前で恥をかく前に、お箸の持ち方も(同時にペンの持ち方も)なおしたほうがいいですよ」

くそう。
なんでまだ嫁に行ってないと気づかれたのか。

てゆうかちゃぶ台返し!
猫町流の家元やぞ私は!
一生なおさん!
by nekomachi_fumiwo | 2009-06-18 00:19 | 日記